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そろそろプロポーズの言葉を聞きたい。今度のプレゼントは婚約指輪だったら良いのになどと思いながら、彼に結婚を意識させるような言葉や態度をさりげなく見せている人もいるだろう。彼にプロポーズしてもらえるような効果的なアプローチはあるのだろうか。医学博士であり、『恋愛脳』の著者でもある米山公啓先生に伺った。
「結婚」は人間が作った仕組みにすぎない
そもそも結婚とは人間が作り出した社会の仕組みで、法律上の結び付きに過ぎないと米山先生は言う。これから先、どちらかが死ぬまで一緒にいることを約束し、社会的な責任を共に担うのが結婚。結婚することによって、堂々と子孫を残していくことができるが、同時にほかの異性に恋愛感情を持つことは社会や倫理に反することとなる。
「生物学的には、男性と女性が一緒にいるのは子孫を残すためであり、結婚によって同じパートナーとずっと一緒にいると言うのはたくさんの子孫を残すという本来の目的に相反しています」(米山先生)
それゆえ、結婚を意識させるために脳に働きかけると言うのは難しいとのこと。ただ、結婚を意識させるタイミングはあるので、それを逃さなければいいと言う。
PEAが分泌されている間に結婚話を進めるのが一番簡単
では、結婚したいと思うのはどういうときなのか検証してみたい。米山先生によれば、それは恋愛ホルモンとも呼ばれているPEA(フェニル・エチル・アミン)が最も分泌されている時期という。自分でコントロールできないほど相手のことが好きになり、いつも一緒にいたいという願望、すなわち結婚願望がわき上がる。
お互いのPEAが大量に分泌されている時期なら、結婚話もトントン拍子に進むだろう。たとえ、経済的なことや家族の問題があったとしても、愛があればクリアしていけると思い込んで突き進んでしまうのが、この時期の結婚によくある話。
ただ、このPEAはいつまでも分泌されるわけではなく、人にもよるがだいたい恋愛感情が芽生えてから3年~4年間で減少する。この分泌期間が過ぎれば、激しい恋愛感情はなくなってしまうので、勢いに任せて結婚話が進むことも難しくなる。
PEAの分泌期限が過ぎた後はどうすればいいのか
激しい恋愛感情がなくなってしまった後では、お互いに結婚に対して思慮深くなり、ある程度の打算も働くようになるのが自然なこと。「長い交際期間を経て結婚したいと思ったときは、自分が彼にとってどれだけ必要な人間かをアピールする必要があります」(米山先生)。
まずは、相手が結婚相手に何を求めているか、何を重要視しているかを見極めることが大切。このとき、「多分……」や、「前にこう言っていたから」と言った想像ではなく、本当に求めているものを具体的に知ることが最も重要となる。
もし、家庭的な人とホームドラマに出てくるような温かい家庭を作りたいと思っている彼なら、手料理をご馳走したり、家計を守れる金銭感覚をそれとなく伝えたり、家庭的な面をアピールしたりすると効果的。
反対に、二人とも仕事を続け、金曜日の夜はオシャレなレストランでデートするような関係を望んでいる彼なら、ファッションやヘアーメイクには気を抜かず、どんな仕事を任されているかなどを話してみると良い。この人となら、自分が思い描く結婚生活ができると思わせることがポイントなのだ。
相手の理想像に自分を近づけ、それをアピールすることで結婚を意識するタイミングを自分から作るのだ。もちろんこの理想に合わせることが無理と感じるなら、もう一度その人との結婚は再考した方が良い。
お互いが二人を中心に世界が回っているよう感じている時期は、「毎日一緒にいたいな」の一言で結婚話を進めることも難しくないが、激しい恋愛感情が去った後は、愛情とはまったく違う要素を入れないと、男性はなかなか結婚には意識が向かないものなのだ。
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